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本のムシ5 最近読んでませんでした。(--; [本のムシ]

久々に読書の記録です。
いやー、最近読んでなかったんですよね(><)
でもって読み終わっても記事にもせず、何冊かあるんですがとりあえず2冊。

○浅田次郎 『憑神-つきがみ-』 新潮文庫

あらすじ>幕末。次男坊の別所彦四郎は学問も出来、直心影流男谷道場の免許皆伝まで授かり、将来有望とされたが嵌められるようにして家を追い出されてしまって、今は兄の所に厄介になっている
そうした鬱々とした気持ちの中、彦四郎は酔った勢いで「三巡稲荷」という稲荷を見かけ願をかけた。
しかし其処は昔から手を合わせてはならぬ!!と言われ続けたところで......!!
やがて霊験あらたかにも「貧乏神」に「疫病神」に「死神」彦四郎の前に現れて...

幕末も幕末。大政奉還が行われた前後を舞台。
その頃の時代背景とともに、人間の心模様も大事な要素として常に濃く描かれてます。
これは映画化されて、その予告編からドタバタのコメディタッチの作品かと思っていたのですがが、そうでもなかった!!
災難を逃れて、一安心。良かった良かったでは終わらない主人公の性格。
そこから社会を照らしてみれば、神様視点と人間視点の違いに、真っ直ぐ生きようとする主人公に時代とともに移ろう人の心。
全てが上手く対比されているようで、共感も同感もありそうで出来ない難しさ。
最後は生きると死ぬの対比が幕末でよりクローズっプされていたように感じます。
単なるコメディ!と思って敬遠してた人には勧めたいな。

○宮部みゆき 『ブレイブ・ストーリー』

あらすじ>おだやかな生活を送っていた男の子に、突然、両親の離婚話がふりかかる。
家を出た父を連れ戻し、再び平和な家族に戻りたいと強く願う少年が向かった先は、運命を変えることのできる女神の住む世界「幻界(ヴィジョン)」だった。
5つの「宝玉」を手に入れ、女神のいる「運命の塔」を目指す彼を待ち受けるものとは!? トカゲ男にネコ娘、火を噴くドラゴン。
コミカルなキャラクター勢とともに、次々と沸き起こるトラブルを乗り越え、少年は強くたくましくなってゆく

映画化されましたし、その映画もテレビで放映されたから御覧になった人も多いかな?
映画は上手くまとめられていて、見やすかったですね。クオリティも高く、なかなか良かったと思います。
ワタシの感想は小説の方で。こちらはハードカバーで2冊分なので、実際の映画よりもはるかに濃い内容となってます。
主人公の冒険する「ビジョン」はまるで現実世界の映し鏡。
宗教や人種の対立、差別、争い、それらがしっかり描かれています。
現実のニュースは難しくても、主人公の立場で一緒に見るなら小学生なんかにはいい教材になりそうなくらい。
願うことで幸せになれる!という単純な図式から離れて、決して奇麗事だけじゃ済まされないというコンセプトははっきり感じました。
ただ、異世界に行くまでがやたら長いので、くじけそうでした(^^;
あと、現実世界で登場の女の子。どれほど関係するのか??と期待していたら全く無関係に近かったのはショック!!
そういう点ではもう少し短く出来たのかな?なんて思って見たりしました。


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yuki

私なんて最近読んだ本、耳鳴り&めまい関係の本と
料理雑誌だわ・・・・(爆笑)
ちーちゃんとレベルに雲泥の差があるっ!

ブレイブ・ストーリーは旦那が漫画の方で
借りてきてたのを一緒に読んだわ。
原作と漫画では少し違うのかな?
最後のほうにも、女の子と関わり合いあった記憶があるけど。
by yuki (2007-07-24 16:47) 

aya

小説を読まないので、コメントできなーい(笑)

えと、今、西原理恵子著『毎日かあさん4』と小林高子著『あの頃』が気になってます。
小説じゃないけど・・・(^^;)

小説といえば、東京タワーは面白いなって思ったなぁ。
by aya (2007-07-24 19:29) 

ちあこ

ゆきちゃん>ワタシもパン作りの本とか、今の体調に合わせた本とか図書館でよく借りてるわ~。
漫画は知らないんだけど、車椅子の少女は悲しいほどに関係が薄かったのです(^^;
ちなみにブレイブ・ストーリーは妹に借りたのさ~(笑)

あやちゃん>『毎日かあさん1・2』は持ってたよ。もう処分したけど、結構好きだったな。たださ、巻を追うごとに笑えないことも増えてきて買わなくなったのだ。
東京タワーは読んでないんだけど、映画・ドラマ・舞台と映像化されてるもんね~。原作も一読の価値アリかな。今度(いつの事だか)チャレンジしてみよー(^^)v
by ちあこ (2007-07-24 19:54) 

私も「憑神」は読みましたよ。最後がなんだか納得いかない終わり方なんですよねぇ。 「そんな一生でいいの?」って聞きたくなるような・・・。内容が深いですよね。
「ラストサムライ」の時も感じたんだけど、生きることにこだわるんじゃなくて、死に時を選んでいるような(ーー)
現代人とは感覚がまるでちがいますね。 「ブレイブ・ストーリー」はアニメ化されたのを見ましたけど、小説だと印象が違ってきそうですね。今度よんでみます。
by (2007-07-24 20:43) 

horigon

僕の場合、読書って、ある意味、麻薬のようなもので、読み始めると
止まらくなるのですが、怠けると、とことん読まなくなります。
それにしても、気に入った本や作者が見つかると、とっても幸せな
感覚になりますよね。

恥ずかしながら、浅田次郎さんや宮部みゆきさんの作品には
今までほとんど縁がなかったのですが、とりあえず、今、手元に
宮部さんの「ぼんくら」があるので、近いうちに読もうと思っています。^^
by horigon (2007-07-25 08:15) 

ちあこ

まりももさん>あ~!!「ラストサムライ」は強く思いました。それでいいのっつ??って(笑)今の感覚では納得いかないんですけど「だから『ラストサムライ』だ!武士道だ!」と言われればこの結末かな?って。
今回のも、映画より主人公の内面描写があったから受け入れやすかったですけど、時代背景と絡めてまぁアリなんだろうと。
今まで人並みに扱われなかった反動?とも思いましたけどね。
コメントありがとうございます!

horigonさん>読書が麻薬だった頃もありました。
いまは忙しすぎて(言い訳 ^^;)読むなら一気に読みたいから余計に遠ざかるこの頃です。
ワタシもなかなか狭く深くのタチなので、沢山の作家さんを読み逃してるんでしょうね。
いつもありがとうございます
by ちあこ (2007-07-26 15:28) 

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